この本この行

既に家庭に浸透している洗濯機や掃除機などの機械は、人間の手間を省くもので、それらが普及する前に比べて生活は格段に楽になった。
だが、人々は必ずしも楽になっても幸せにはなっていない。むしろ手間がかかり、頼りないペットの方が人々を幸せにしているのではないだろうか。
ここにペッパーのヒントがある。開発リーダーの林は言う。「何もできないロボットが人々を幸せにする可能性がある」。従来は人が必要とするロボットを作っていたが、ペッパーは人を必要とするロボットとなる。 (p.48)

読書メモ

2015年6月刊。
「情報革命で人々を幸せに」を長年の経営理念として掲げる、ソフトバンクの孫正義。
この本は、比較的最近の「経営者」としての彼を見つめる。
ロボット「Pepper(ペッパー)」開発の背景も。
本人へのインタビューも豊富なので、最近は SNS から遠ざかっている孫正義の「今」が見れる。


引用メモ

日本でインターネットやスマホが普及するきっかけを作ったのは孫だ。無料で ADSL モデムを配り、ネット環境を整え、米アップルの iPhone を導入し、モバイルインターネットの時代を切り開いた。(p.35)
間違いなく生活は「便利」になった。ただ便利になれば「幸せ」になるわけではない。詳しく述べるまでもなく、常時のネット接続で人々は仕事に追われ、ネットを使った犯罪の高度化などの負の側面もある。便利な道具は、上手に使いこなせる人もいれば、悪用する人もいるのが世の常だ。(p.35)
「知恵に相当するのがソフトウェアであり、知識に相当するのがデータ。世界中の人々の英知を集め、それをまるで一つの固まりのように全部集める。それがバンクだよ。世界中の人々の知恵と知識のバンク。それが社名にソフトバンクとつけた理由だよ。」(p.58)
ソフトバンクは今でこそ歴然たる大企業だが、2006年に携帯電話事業に参入するまでは自他共認めるベンチャー企業だった。(p.142)
孫正義の焦燥 俺はまだ100分の1も成し遂げていない

大西 孝弘 日経BP社 2015-06-16
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