この本この行: 読書メモと引用メモ


書評未満。読書感想文未満。
読んだ本のエッセンスと引用を、コンパクトに書き留めています。読書のきっかけになれば幸いです。
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読書メモ

2015年3月刊。
2012年以降の日本における、ゲーム業界の総覧。
懐かし系の話は少なく「今」に注目した内容。

「ビジネス」「カルチャー」「テクノロジー」の3部構成。
帯の目次で分かる通り、内容は幅広く多岐に渡り、ゲーム分野に留まらない興味深い内容が広く浅く紹介されている。VR(バーチャルリアリティ)についての話題も。

図版はほとんど無く、文字中心の真面目な内容。様々なジャンルの小論文が集まったような感じ。ちょっとボリュームが大きすぎたかも…。


引用メモ

コナミのスポーツクラブ経営は、ゲーム「Dance Dance Revolution」のプレイにダイエット効果がある、ということでスポーツクラブに取り入れられたことがきっかけだと言われている。(p.16 ゲームと流通)
2012年の国際交流基金の調査によるとインドネシアの日本語学習者は87万人と韓国(84万人)などを上回っており、日本に対する若者の関心は目に見えて高まってきている。 (p.105 東南アジア各国のゲーム市場・産業の特徴)
立体視ができてくるのは、視覚発達の中でも遅く、6歳ぐらいまではまだ発達が完了していない。(中略)赤青メガネをかけて観る昔の3D映画において、4歳時が映画の後に急に内斜視になった症例がある。一方、成人でも輻輳不全のある場合には、アトラクション系飛び出し3D映像では、輻輳を急激かつ過度に調整することになり、違和感が長く続くという報告があり、子供以外でも気をつける必要はある。(p.297 VRの課題)
「1秒・3秒・5秒・10秒・30秒・1分」という、ユーザーにとっての待ち時間の、一種の閾値があります。
1秒は、まず間違いなくOKです。不満をもたれることは、まずありません。
3秒は、イライラを感じ始める待ち時間です。
5秒は、多くの人がイライラする待ち時間です。
10秒は、そろそろユーザーが不安になり始めます。
30秒は、これといって短期でない人でも、異常を感じる待ち時間です。
1分は、確実に使用を中止される待ち時間です。場合によってはハングアップしたと理解されます。(p.390 バックエンド技術)

目次

■第1部 ビジネス
第1章 ゲームと流通
第2章 クラウドファンディング
第3章 モバイルゲーミング
第4章 ブラウザゲーム
第5章 インディーズゲーム
第6章 ゲーム広告
第7章 東南アジアのゲーム市場・産業

■第2部 カルチャー
第8章 現実空間に置かれたゲーム
第9章 実況・配信文化
第10章 シリアスゲーム・ゲーミフィケーション
第11章 アカデミックテーマとしてのゲーム
第12章 electronic sports
第13章 「自作」文化

■第3部 テクノロジー
第14章 バーチャルリアリティ
第15章 モバイルゲームのデザインと技術
第16章 ミドルウェアとゲームエンジン
第17章 コンピュータグラフィックス
第18章 ゲームサウンド
(SBクリエイティブ:ゲームの今)

ゲームの今 ゲーム業界を見通す18のキーワード

徳岡 正肇
SBクリエイティブ 2015-02-25
by ヨメレバ


読書メモ

2014年8月刊。
前半は、柳家小三治へのロングインタビュー。このインタビューは貴重だと思う。
後半は、小三治の主要落語演目90席の紹介。多い!

300ページを超える厚い本なので、前半のインタビュー部分だけ読もうと思っていたら、面白くて最後まで読んでしまった。


引用メモ

芝居じゃないんだ、と。落語は。「おはなし」なんだ、って(師匠の小さんは)言ってましたよ。「おはなし」って何だろう、と思って、色々こう考えるわけですよ。その、「お前の噺は面白くないな」って言われたことから派生してね。(p.24)
私の噺の根本は、「こういうの、あるよね!」っていう、その共感。(p.27)
本を素読みにしても面白いものを、節つければ面白いのは当たり前なんで。俺がやりたいのは、本を素読みにしても面白くないものを、噺家がやると、こんなに面白くなるのかい、って噺にしたいわけ。(p.42)

なぜ「小三治」の落語は面白いのか?

広瀬 和生
講談社 2014-08-07
by ヨメレバ


読書メモ

2015年2月刊。
昔の地図と鉄道の両方に詳しい今尾恵介さんの本。
建設当時の資料を紐解いていくシリーズの、京王線・西武線・東武線 編。

厚い本なので、身近な京王線のところだけ読もうと思ったら、面白くて全部読んでしまった。

京王線のルートが当初計画の甲州街道沿いから今のルートに変更されたのは、多摩川と浅川を別々に架橋するのが大変だったので、合流直後の下流側(今の聖蹟桜ヶ丘)を通るように変更した、という仮説が面白い。

西武線で一番最初に開通したのが今の西武国分寺線だったとは意外。
当時は国分寺〜川越間の直通運転で、しかも今の中央線と直通運転していたとは!
ほぼ南北に位置する両地点を一直線で結ばずに、くの字に曲げて入間川を経由しているのは、発起人が入間川町の人が多数だったから、らしい。


引用メモ

明治44年(1911)のこの時に現在線のルートがほぼ固まったようだが、もし当初のルートで建設した場合は中央本線と並走する形で不利なこと、それに加えて多摩川と浅川を別々に架橋する負担の大きさを考慮したのではないだろうか。浅川が多摩川に合流したすぐ下流側を現在の京王線が渡っているのは、この理由が大きいと思われる。(p.34 京王線)
京王は昭和12年(1937)5月1日には10か所の駅名を一斉に改めた。この改称の規模は空前絶後で、具体的には次の通りである。

四谷新宿 → 京王新宿
停車場前 → 省線新宿駅前
京王車庫前 → 桜上水
市公園墓地前 → 多磨霊園
関戸 → 聖蹟桜ヶ丘
百草 → 百草園
高幡 → 高幡不動
多摩川原 → 京王多摩川
横山 → 武蔵横山
御陵前 → 多摩御陵前
(p.46)
「犬猿の仲」の両者のホームが並ばされていたからこそ、今に至るまで池袋線と新宿線の相互で便利な乗り換えが可能になっている。具体的には池袋線が所沢駅の前後でSカーブで曲がりくねって接続したことで、本川越方面から池袋へ、また反応方面から西武新宿への乗り換えが同じホームで行なえる絶妙な構造になったのである。(p.150 西武線 所沢駅)

地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み: 関東(2)京王・西武・東武

今尾 恵介 白水社 2015-01-22
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