読書メモ

2015年5月刊。弁理士による「商標」のはなし。
タイトルが秀逸。中身も面白い。

商標として登録できるかは「目印」であるかどうかが基準となる。
JR舞浜駅を「東京ディズニーランド駅」という駅名にしなかった理由も、それが関係しているらしい。


引用メモ

ビールに「ライジングサン」と名づけて販売することを考えついたとしたらどうでしょう。(中略)
では、ライジングサンを日本語に訳してみてください。「朝日」になります。あの「アサヒビール」の「アサヒ」と似ていませんか。これは意味が同じであるため、商標法的にはアウトとなります。(p.4)
同じ知的財産権でも、特許は20年で権利が切れてしまいますが、商標権は更新を続けていく限り、永遠に持ち続けることができます。(p.8)
本については、内容そのものである文章は作者の創意によるものとして、著作権法で守られますが、タイトルは守ることができません。だからでしょうか、出版業界ではヒット作が出ると、似たような書名の本が次々に刊行されていきます。(p.28)
商標に関してご相談に来られる方は、少しでも違う部分があればOKと考えていたりします。しかし、それは大きな間違いであり、とても危険な考え方です。
アルファベットをつけたり、1文字変えたり、「プレミアム」などの言葉をつけて商売をし、そこに大きな意味がないとされると、商標の違いとしての判断の基準にしてもらえなくなります。(p.77)
「ゴマ抽出物を含有する麦茶風味の清涼飲料」に「胡麻麦茶」を登録しようとしても、それは商品そのものであるため認められないと考えるのが一般常識というものでしょう。
しかし、「SUNTORY 胡麻麦茶」となると登録できます。これは目印となる「SUNTORY」を頭につけたことによって、全体として目印にできたことで登録の条件をクリアできたからです。(p.125)
商標が登録されたあと、一定期間、その商標を使わないと、その権利が取り消されてしまうことがあるのです。
なぜ使わないと取り消されてしまうのでしょうか。これは、登録商標は「使うこと」を大前提として特許庁が許可を与えているからです。(p.139)

関連サイト

本書で紹介されていた、特許庁の検索サイト「J-PlatPat」。
商標検索が無料で行える。


社長、その商品名、危なすぎます! (日経プレミアシリーズ)

富澤 正
日本経済新聞出版社 2015-05-09
by ヨメレバ